豊洲問題と豊洲のマンション

僕は都内在住なのですが、2016年から2017年にかけて引っ越しを考えていました。

そのとき豊洲のマンションも視野にいれていました。

最終的には豊洲とは別のマンションへ引っ越しをしましたが、当時豊洲は市場移転問題でかなり話題になっており豊洲のマンションも影響を受けていました。

今回はその話をしたいと思います。

豊洲問題って何？

まずはこの話題を知らない方の為にざっと概要を説明します。

築地市場を豊洲に移転する東京都の計画がありました。

これに小池百合子都知事が待ったをかけたわけですね。

その理由が「豊洲は安全だが安心ではない」とのこと。

面白い論拠です。

マスコミも不安を煽り、豊洲は危ないというイメージはかなり定着していたと思います。

この問題はまだ完全に解決していませんが（2017年12月現在）、移転を行う方法で方向性は固まっています。

安全と安心

今回、僕が面白いと思ったのがやはり小池百合子都知事の「安全だが安心ではない」という発言。

すごい上手いことを言うなぁと素直に感心しました。

この発言ひとつで大衆心理を味方につけることが出来ます。

安全とは何か

安全とは何か、それは問題が何もないことです。

今回、小池百合子都知事は豊洲市場の安全性については完全に認めていました。

それもそのはずです。

科学的にも法的にも安全性は保障されていました。

つまり、安全性に関する問題なんて当初からなかったんです。

問題は何もなかったんです。

安心とは何か

じゃあ安心とは何か。

今回は「国民、都民の心理的に肯定できる感情」です。

データでも法的根拠でもない、目に見えない心理です。

小池百合子都知事はこの感情をうまく使いました。

どうすれば安心するか。

それは影響力のある誰かの「大丈夫」の一言です。

日本のトップクラスのチームの科学調査の結果なんかではダメなんです。

テレビに映るよく顔を知っている誰かの大丈夫がないとダメなんです。

その人がどれだけ知識と経験を持っているかどうかなんて関係ありません。

顔が知られていなければダメなんです。

テレビでよく見るあの人が大丈夫って言えば安心なんです。

テレビでよく見るあの人が危ないって言ったら安心ではないんです。

民衆を動かすのは数字ではなく心理

小池百合子都知事は大衆心理をよくわかっていました。

民衆は数的根拠や法的根拠よりも、心理で動きます。

今回も同様です。

安心じゃないと言われたら民衆は動きません。

動けなくなるのです。

安全がデータで保障されていても、安心でなければダメなのです。

理由なんかありません。

安心がいいのです。

その頃、豊洲のマンションはどうなっていたか

マンション名は伏せますが、引っ越しにあたって新築のタワーマンションを検討していました。

タワーマンションと言っても賃料が何十万もする高級賃貸マンションではありません。

実際に内覧へも行きましたがホテルライクのマンションで景観もよく、家で作業をすることが多い自分にとってはかなり理想的なマンションでした。

ただ、そのマンションは運悪く豊洲問題でマスコミが最大級に盛り上がってる最中にオープンをしました。

結果はどうなったか。

全く埋まっていませんでした。

フリーレントや敷金礼金ゼロなどかなり対策は取られていたと思いますが、満室になることは難しい状態でした。

理由は明確です。

豊洲は安心ではないからです。

僕はそのマンションを気に入っていたので、彼女に強く推しました。

だけど、彼女はNG。

理由は「だって危ないでしょ？」とのこと。

どこが危ないの？と聞くと、よくわからないけどよくニュースでやっているからとのこと。

一度不安に思うと人は動けなくなります。

加えて彼女は僕と違って人目も気にするので、豊洲に引っ越したと言った時の周りの反応に不安があったみたいです。

こうなったら勝ち目はありません。

大事なことは何か

このサイトでも何回も言っていますが、大事なことは「自分で調べて考えて判断をすること」です。

人の言ったことのまま動いていては自分が自分である意味がありません。

大衆は大衆、自分は自分です。

自分が思う正しいことをすればよいのです。

投資に当てはめる

この話には、株式取引をはじめ全ての投資に当てはめて考えることができます。

「安全と安心は自分で判断をする」こと。

株は危険だからやめた方がいいですか？

株は儲かるからやった方がいいですか？

知り合いが株で負けたから株は危ないですか？

知り合いが株で勝ったから株は儲かりますか？

ニュースで株は儲かると言っていたからやった方がいいですか？

ニュースで株は危ないと言っていたからやめた方がいいですか？

そんなことは全て自分で決めなければいけません。

誰かが言ったことを真に受けて行動しても、責任を取るのは自分です。

誰でもない自分が責任を取らなければいけません。

株に安全と安心を確信して儲けるのは自分です。

株に危険と不安を確信して損をしないのも自分です。