
僕はデイトレードを行う際に「テクニカル分析」に決定権を与えることはしていません。
ですが、テクニカル指標は見ます。
初心者はどのテクニカル分析を使えば勝てるか模索する傾向にあります。
しかし、これは意味のない行為であり多くの人が勘違いしているポイントです。
今回は僕が考えるテクニカル分析の話。
テクニカル分析とは何か
まずはテクニカル分析とは何かと言う問題。
世の中には数多くのテクニカル指標が存在していますね。
どのテクニカル指標も素晴らしく価値のあるものだと思います。
数学者や統計学者、マーケットのプロたちが作り上げたテクニカル指標は一定の意味においては間違ってはいないのでしょう。
マーケットは数字の集合体ではありません。
人の集合体です。
人の行動にはパターンがあるように、マーケットの行動にもパターンがあります。
このパターンを指標がしたものこそがテクニカル指標であり、そこから分析をしたものがテクニカル分析です。
すなわち、テクニカル分析とはマーケットがある状態に陥ったときはこうなる可能性が高いという統計です。
一番メジャーなものとして「25日移動平均線より株価が上であれば、株価はさらに上がる可能性が高いだろう」が分かりやすい例ですね。
初心者が陥る罠
ここで初心者は罠に陥ることになります。
「確率が高いのであれば、そのテクニカル分析のみを頼りにして取引をすればよいのではないか」
というもの。
または、
「テクニカル分析をいくつも組み合わせることにより、より勝率の高い取引が出来るのではないか」
というもの。
断言しますが、この方法で利益を上げることは非常に難しいです。
利益を出すこと難しい理由
なぜ、利益を出すことが難しいのか。
一見すると簡単そうに見えます。
先ほど僕はマーケットは人の集合体だと言いました。
そして、テクニカル分析は人の行動パターンの隙をついた分析です。
つまり多くの人が間違えるポイントを見つけることによって、利益を上げることが出来る方法です。
自分を少数派に属することが出来る分析というわけです。
これが優位性(エッジ)です。
しかし、ここで矛盾が発生しませんか?
少数派に属したいはずなのに、自分が知っているということはその他大勢も知っているということです。
果たしてその他大勢が知っているテクニカル分析に意味があるのでしょうか。
僕が勝者になりたいのであれば、多くの人が知っている有名なテクニカル分析のフラグが立つ前に仕込んで、フラグが立って多くの人が買い始めたときに売ります。
このほうが儲かるからです。
これが真の優位性です。
そして、この真の優位性がテクニカル分析として世に広まったとき、このテクニカル分析は優位性は失ってしまいます。
テクニカル分析というのは、この繰り返しです。
システムトレーダー
世の中にはシステムトレーダーといわれる、テクニカル分析と自動売買のみで利益を上げ続けているプロも確かに存在しています。
このプロたちは何をしているのかというと、自分たちしか知らない優位性を持つテクニカル分析を用いています。
インターネットで検索して分かるようなものではありません。
自分で考え、作り上げた指標です。
そして時代とマーケットの変化により常に分析を行い、指標に修正を施しています。
そこには確かに優位性が存在しており利益を上げることは出来るでしょう。
また、ここでも多くの初心者が勘違いをしていますが、システムトレーダーはシステム化しているから勝てるのではありません。
勝てるからシステム化しているのです。
大前提として、勝てる実力があるという事です。
聖杯を手に入れたから突然勝てるようになったというわけではないのです。
まとめ
テクニカル分析だけで勝てるほど甘くはない。
テクニカル指標を作るレベルまでいけば勝てると思うけども、そこまでいくのは株で利益を上げるよりも難しい。
あすぱら