スキャルピングの手法を思考と共に解説

皆さんはスキャルピングが得意ですか?それとも苦手ですが?

僕は得意でもありますしスキャルピング自体が大好きです。

 

今回は、思考法と共にスキャルピングの手法について解説していきたいと思います。

デイトレードにおけるスキャルピングとは

まずはスキャルピングというトレードについて少し書いていきたいと思います。

 

おそらく初心者の方はスキャルピングというものが何か完全に理解していない場合が多いのではないでしょうか。

というのも私自身、「何ティックを狙っていますか?」や「大体何秒~何分で取引をしますか?」といったよく質問を受けるのですが、そもそもスキャルピングに形式的な姿なんて存在していません。

難しい言い方になって申し訳ないのですが、スキャルピングは技術ではなく概念で理解するものだと思っています。

要するに「~数ティックを狙うトレード」や「~数秒で終えるトレード」などの技術面から見たトレードをスキャルピングと理解するのではなく、「最小単位の需給から利益を得るトレード」と概念で理解したほうが良いという事です。

ですので、スキャルピングをしていても「~数ティック」で終わることもあれば終わらないこともあります。当然、「~数秒」で終わることもありますし「~数分」になることもあります。

 

まずは上記のことを理解したほうがスキャルピングというトレードをモノに出来るのではないかと思います。

思考法の次に技術

スキャルピングの手法について詳しく書いていく前に、大事なことを書いていきたいと思います。

特に初心者の方はこの点を深く考えていただければスキャルピングで利益をあげる近道になるのではないかと思います。

 

まず、スキャルピングに関わらずトレード全般に言えることですが、トレードの技術というのは思考ありきで考えなければなりません。

この点が最大の難所でもあるのですが、正しい思考の結果として正しい技術が生まれます。

この「思考→技術」という順番を決して間違えてはいけません。

ほとんどの初心者は技術を求める傾向にありますが、技術だけでは相場で利益をあげることは絶対に出来ません。

なぜかというと、相場でずっと通用する技術なんてこの世には存在しないからです。

いわゆる聖杯のことですが、そんなものはないです。

かくいう私も「技術」は持っていますが、これは正しい思考をカタチにしただけであって、技術自体に対した価値はありません。

 

兎にも角にも、相場で生きていくには思考法を身に着けるしかないのです。

技術ばかり追い求めていると、

「1、通用しそうな技術を発見」

「2、少し稼げる」

「3、通用しなくなる」

「4、(その技術は)自分の思考の形ではないので改善できない」

「5、新しい技術を探す」

「1、通用しそうな技術を発見」・・・

と、永遠にさまようことになってしまいます。

 

上記の状態に陥っているトレーダーはあまりにも多く、いくつかトレーダーのブログを回ってきてみてください。

「あ、同じことを繰り返してるな」という方が居たら、おそらくその方は思考ではなく技術を追い求めるトレーダーだということです。

 

このブログを見ていただいたみなさんに関しては、そのような状態にならないように早急に思考を身に着けてくださいね。

スキャルピングにおける思考法

さて、ここからが本題です。

スキャルピングにおける思考法ですが、分かりやすく例をあげて解説していきたいと思います。

例:AppleのAirPods

皆さんはiphone使ってますか?

iphoneユーザであればこの例え話は分かりやすいですね。

知らない方の為に一応説明すると、Apple社純正のワイヤレスのイヤホンのことです。

この商品、予約が殺到して一時期は数か月待ちも余儀なくされました。

当然オークションやフリマアプリでは転売が続出し、高いときでは定価16800円に対して23000円ほどまで値上がりして売買されていました。

 

さて、ここから例え話です。

あなたはフリマアプリを覗いたとしましょう。

すると話題になっているAirPodsが販売中で10個、売却済で5個の表示があることを発見します。(話を分かりやすくするために、全て1時間以内におこった話だとします)

その販売中10個と売却済5個を分かりやすく表にまとめてみました。

販売中 値段 売却済
3 23000 0
3 21000 0
3 20000 1
1 19000 1
0 18000 3

 

さて、この表から分かることは何でしょうか。

各値段から分かる点を挙げてみます。

  1. 18000であればすぐに売買が成立する(需要が強い)
  2. 19000では価格が均衡しているようにみえる
  3. 20000では若干売り手が多い(供給の方が多い)
  4. 21000、23000ともに買い手は現れていない

 

では、この状態であなたがAirPodsを定価で手に入れることが出来たとします。しかし、思ったより使い勝手が良くなかったので売ることにしました。

この場合、すぐに売り払ってしまいたいという事を前提にしたとき同じフリマアプリに出品をするとしたらあなたはいくらで値段をつけますか?

まだ買い手の現れていない21000-23000円の値段を付けますか?

それとも、もしかしたら買い手の現れる20000円ですか?

またはおそらく売れるであろう19000円ですか?

 

僕であれば、すぐに売りたいのだとすれば18000円で売りに出します。

それが現時点でわかる確実に値幅を取れて売れる値段だからです。

定価16800円で買って18000円で売ったのだとすれば1200円の儲けです。

 

では、同じ例で次の場合はどうすべきでしょうか。

18000円で1個が売りに出た場合

先ほどの定価で買ったという話を抜きにして考えてみましょう。

フリマアプリを見ているとパッと18000円で売りに出ているのを確認しました。

儲けたいと考えた場合、買うべきですか?買わないべきですか?

(※あくまで例え話です。転売は個人的にも嫌いです。絶対にやめましょう。)

 

僕であれば、すぐに買って19000円で売りに出します。

少し待って売れないようであれば18000円に戻して売り切ります。

この時のリスクとリターンを考えてみましょう。

  • リターン:差額の1000円
  • リスク:0円

こんなに分かりやすいことはありませんが、要点は理解いただけるかと思います。

先ほどの表から見て、18000円で売買が出来ることは確実であり、さらに19000円と20000円でも売れている実績があります。

それであれば、目の前で売りに出ている儲けというのは「おそらく手に入る1000円または2000円」であり、「最悪儲けることが出来なくでも損はしない」という事が分かります。

このことから18000円のAirPodsは買うべきだと判断できますね。

 

こんなにスムーズに話が進むことは滅多にありませんが、需給で利益を得るという事はこういうことです。

思考をスキャルピング手法に変える

ここまでくれば話は早いですね。

チャートでも板でも構いません。より最小単位の需給を見極めてトレードをすればよいのです。

僕はもっぱら板を見ていますが、まれにチャートでスキャルピングをする方もいるようです。

 

板を見ていると先ほどの例のように簡単にわかることはありませんが、少なくとも需給は感じ取ることが出来ます。

そのように需給が読めて初めて「厚い売り板を食った」とか「厚い買い板が現れた」といった現象の理解を出来るのであり、結果として売買する決め手となるわけです。

つまり、僕は「厚い売り板を食った」から買うこともあれば売ることもありますし、「厚い買い板が現れた」から買うこともあれば売ることもあります。

ここを技術面で見ようとすると、「厚い売り板を食ったから買いだ」などとなってしまい、需給のことなど何もみれていないことになります。

「厚い売り板を食ったから買いだ」ではなく、「その状況で厚い売り板を食った場合、どのように需給が動き、その結果どのように儲けることが出来て、違う場合はどれだけの損を出せるか」という部分まで考えなくてはいけません。

まさにこれがスキャルピングの手法ということです。

当たり前ですが、「厚い売り板を食ったから買いだ」と考えてもリスク>リターンであれば取引はしないべきですし、そんなトレードをしている時点でトレーダーとして失格です。

 

思考をスキャルピングの技術に変えるというのは、思考自体を売買の各ポイントに持ってくることであり、決して「○○だから買い(売り)」という売買を固定化することではないのです。

もし需給が読めないという場合は、そもそも思考法が確立されていないからだと考えてみてください。

手法を教えて・・・

ここまで書いていても「手法を教えて!」という方が少なからずいらっしゃいますので、参考までに僕の手法?を簡単に書きますね。

  • チャート(日足・3分足)と板、歩み値を表示
  • 需給を見て売買
  • 基本的に買いは指値、売りは指値と成売が半々くらい
  • 逆指値はたまに保険として使う

需給の部分を詳しく書くと、

  • 基本的に押し目買いで、チャートと板で判断
  • テクニカルは平均線のみだが、あくまで参考として

僕の手法で強いて強みを書くとすると、

  • アルゴに勝とうと思わない。アルゴは味方につける
  • 同様に機関投資家に逆らわない。勝とうと思わない。

という点でしょうか。

まとめ

何を書いてあるのかさっぱりわからなかった、、という方は、自分の持っている物の中古市場の値段を確認してみてください。

そこから中古市場の値幅や需給を感じ取る練習をすることで、実際のトレードにもいかせると思います。