聖杯はあるのか、ないのか

デイトレードをはじめとして株式取引をしている人なら必ず耳にしたことのある言葉があると思います。

 

それが今回の話のテーマでもある「聖杯」という言葉。

意味は必勝法みたいなことなんですが、なんと海外にも聖杯の概念はあるみたいです。

その名も「Holy Grail」。かっこいい。

 

てっきり日本で生まれた言葉なのかな~なんて思っていましたが、海外にもあるってことはきっと海外が発祥ですね。

聖杯ってなに?

聖杯って言葉の意味は、多少の皮肉?も込めていると思うんですが、いわゆる「必勝法」のことです。

 

その聖杯を使えば、寝てるだけでお金がどんどん増えていくといった感じの意味合いでしょうか。

きっとトレードで稼いでいる人は、その聖杯を見つけたから稼げているはずだ!だから、自分もその聖杯を見つければ稼ぐことが出来る!と。

 

だから初心者の方の多くは、この聖杯である「何か」を見つけるためにたくさんのブログを読み、書籍を買い、もしかすると何十万の情報商材まで買ってしまうわけです。

 

僕自身もブログは結構見てきて書籍もかなり買った方なのでそこは否定しませんが(情報商材はダメ)、その“聖杯”を探したことは一度もありませんでした。

 

でも、聖杯を探すこと自体は悪いことではないと思うんですよね。

探しに探した結果、そんなものはないと知ることもひとつの経験ですし、その途中に見てきたブログやら書籍の知識っていうのは無駄にはならないと思うわけです。

 

なので、このページに聖杯を探しに来られた方がいたとして、僕のサイトで見つからなかったのであれば、やはりこれからも探されても良いんじゃないかなと思います。

当然、僕のサイトで何か自分なりの答えを見つけてくれるのであれば、それは僕にとっても嬉しいことです。

聖杯はあるのか、ないのか

少し前置きが長くなりましたが、ここからが本題。

聖杯はあるのか、ないのかという話ですが、僕が思うに聖杯の定義によって異なると思うんですよね。

 

なので、定義によってはあると思いますし、定義によってはないとも思います。

Wikipediaに「聖杯」なんてものがあるわけでもないので、定義もバラバラですよね。(念のためWikipediaで「聖杯」調べたよ)

 

僕なりの「聖杯」の定義を、ない場合ある場合で考えてみました。

ない場合の定義

ない場合の聖杯の定義はこれ。

 

「必勝法または手法(書籍、ネットなど世に広まっている)」

 

これは、間違いなくありません。

断言できます。あるわけがありません。

 

色々とツッコミどころが満載ですが、必勝法は世に広まった時点で必勝法じゃなくなります。

特に株取引など優位性を求めなければいけない場合はさらに通用しなくなります。

 

すごく当たり前のことを書きますが、ネットに落ちている手法を使って利益を出すことが出来るのであれば、世界中の人が儲けることが出来ます。

そして儲かった人がいるという事は、損をした人もいるというわけですが、その損をした人たちは何も対策をしないのでしょうか?

しないわけがありませんね。

ボランティアでもなく自分の大切なお金をどんどん捨てる人はこの世に一人もいません。

 

この場合の聖杯を探すという行為は、自分の大切なお金をどんどん捨てる人を探す行為と変わりありません。

そんな人はいないですし、そんな聖杯はないのです。

ある場合の定義

ある場合の定義はこれ。

 

「自分の経験をそのままシステム化したもの」

 

この定義であれば、あることになります。

 

例えば、僕は自分の経験に従ってトレードをしています。

日々トレードの内容は変化しているので、完全に同じトレードというものはありませんが、ある程度はパターン化されています。

このパターンをシステム化すれば、利益を上げることが可能です。

 

実際に僕は東証1部の銘柄でシステムトレードを行っていますので、その点では寝ていても利益を出すことは出来ています。

システムトレードについては次項で後述します。

 

つまり、経験から得た取引手法をシステムや数値として可視化したものがあるとすれば、それは聖杯と言えると思います。

 

ただし、それは基本的に勝っているトレーダーたちの頭の中にあるのであって、どんなにネットで検索をしても手に入れることは出来ません。

また、聖杯であるということは世に出してしまってはその効果をなくしてしまいますので口外することもしません。

 

つまり、聖杯は聖杯であるが故に世に出ることがないのです。

システムトレード

先ほど少しシステムトレードに触れましたね。

 

僕は事実として、システムトレードで利益を上げることが出来ています。

同じようにシステムトレードで利益をあげているトレーダーも知っています。

 

ただ、ここで勘違いしていただきたくないのは、おそらく初心者の方が思われているシステムトレードとは全く別物だという事です。

 

初心者の方が考えているシステムトレードとは、証券会社が出している取引ルールであったりストラテジーのこと、もしくはその組み合わせのことだと思います。

 

そして、これでは利益を上げることは不可能です。

理由は先ほどと同様で「必勝法は世に広まった時点で必勝法じゃなくなるから」です。

証券会社が出しているストラテジーで儲けることが出来るのなら、わざわざ世に出さず証券会社自身で運用すればよい話です。

 

では、僕らがどうしているかというと、取引ルールとストラテジー自体をプログラムで作っています。

決して証券会社が出しているテクニカルの組み合わせなんかではありません。

もちろん、プログラムのロジックとなるのは経験から得た取引の手法です。

 

つまり、システムトレードで利益をあげることが出来る場合というのは、大前提として裁量トレードでも利益をあげることが出来ていなければいけません。

システムトレード”であれば”利益を出せるのではなく、システムトレード”でも”利益を出せるという事です。

裁量トレードの方がパフォーマンスは良い

ただ、はっきり言うとシステムトレードよりも裁量トレードの方がパフォーマンスは良いです。

 

僕も裁量トレードのほうがはるかにパフォーマンスが良いので、システムトレードではそもそも大きな利益は望んでいません。

 

それもそのはずですよね。

裁量トレードでは一回一回のトレードで学習をして日々内容を修正しています。

対してシステムトレードは学習をしません。

あくまでシステムを組み上げた時点の能力しか備わっていないわけです。

人工知能を仕込むレベルであれば話は別ですが、そこまでいくと最早その道で稼いだ方が早いですね。

 

ですので、勝っているトレーダーと話をしてもシステムトレードにはあまり興味を持たれない場合が多いです。

まとめ

定義によっては聖杯はあると思う。

 

だけど、そのレベルまでいけば裁量トレードのほうが利益を上げることが出来ると思う。